偏析 (へんせき)         [h38]

合金元素や不純物が不均一に偏在すること、または、その状態をいいます。

偏析の程度が大きいと、機械的性質などが不均一になって、破壊の起点になるなどの不具合の元にもなるので、一般的には、偏析は好ましくないものと言えます。


鋼は製鋼時の凝固段階には、凝固につれて連続的に合金濃度が変化しながら凝固していきます。

そして、インゴット(鋼塊)にする過程で、その凝固は表面部から始まり中心部が最後に凝固させるようにしますので、その間に、連続的に成分が変化して、表面部分と中心部分は成分組成や結晶形態が違ったものになります。

これらは完全には避けられない問題ですし、凝固時のコントロールだけでなく、鋼塊になってからも分塊、粗圧延などの工程を経て、様々な操作や対策をして、偏析が少ない、均一な鋼材になるように製造されています。

近年は構造用鋼など大量に製造される鋼は連続鋳造などの技術進歩のために、かなり偏析は改善されていて、とくに、マクロ組織検査などで露呈する有害な偏析は大幅に改善されていますが、小ロットの高合金鋼では偏析の問題は発生することがあります。

偏析は硬さの不均一や破損の原因になる場合もあって、少ないほうが高品位の鋼と評価されます。そのために、製鋼、造塊、ソーキング、鍛錬などの過程でいろいろな対策がとられています。

ビレットの断面など大きな範囲の偏析を「マクロ偏析」、顕微鏡組織や微小硬さで見るものは「ミクロ偏析」と呼ばれます。



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