バーニング              [h02]

Barning: 加熱温度が非常に高くなって、結晶粒界が溶融し、組織や性質が急変する状態をいいます。 

この状態になると、再鍛造-焼なましなどが必要で、熱処理では元の組織に戻せません。


鉄炭素2元状態図

これは鉄-炭素系の平衡状態図です。この図は、温度変化の様子は示していませんが、緑の線(固相線)を超えると組織の一部が液体に変わって融ける・・・というイメージを見ていただくといいでしょう。

一般の熱処理では、加熱炉がそのような高温に昇温させる能力はないので、通常はこのような溶融状態になることはありませんが、鍛造用の炉や高周波加熱、バーナー直近の局部加熱などには注意する必要があります。

バーニングはメルティング(溶融)という表現をされる場合もあります。鋼の表面が溶けて変質するという表現です。

また、高炭素鋼になると溶融温度(緑の線)が低下するので、焼入れ温度の高い高速度工具鋼などでは表面性状に現れなくても、顕微鏡組織的な溶融の危険性が出てきます。
特に、高い硬さを出したいために焼入れ温度を上げることには注意をしないといけません。

焼入れ温度を上げすぎる場合を「オーバーヒート」「過熱」という表現をされます。

そのような加熱によって、それは低度な場合は、結晶粒の増大や残留オーステナイトの増加によって焼入れ硬さの低下となって表れます。そして、さらに温度が高くなると、表面の変形や変質に発展します。これがバーニングとよばれる状態です。

このバーニングも、オーバーヒートも、非可逆的で、一度発生してしまうと、鍛錬(鍛造)等による改善が必要で、熱処理では改善できないものです。

(状態図は(株)不二越さんのHPの図を引用)

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(来歴)H30.11 文章見直し

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