熱処理用試験片  [n14]

【用語の意味】

JISに規定された鋼種などは共通の試験方法が取られていますが、メーカーカタロクなどの熱処理硬さなどの数値については、特に試験に関する規定がないために、メーカーごとに決めた試験方法が採用されています。
相互比較する場合はそれを知っておく必要があります。   


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【補足説明】

【構造用鋼】
構造用鋼など、JISに規定されているものについては、熱処理用試験片はφ25程度のものが用いられていますし、目的に応じてそれよりも小さな試験片を用いた値が掲載されています。

この大きさであっても、焼入れ性の低い鋼種などは質量効果のために内外で組織・硬さなどが大きく変わるなどの問題がありますので、注意が必要です。

機械試験(引張試験や衝撃試験など)については試験片の採取方法などの詳細を規定することになっていますので、試験はそれに基づいて行いますが、メーカーのカタログなどに示す値では、特にJISなどの規定がなければ、安定した「良い結果」となるように様々な工夫がされています。
品物から試験片を採取する場合(実態試験)や要求される規格値があるような試験については、表面と内部では硬さや組織が異なっていますので、事前に鋼種に応じた検討をしておく必要があります。


【工具鋼】
工具鋼については、各メーカーで試験片の大きさが異なっているのが実情で、熱処理試験は、φ15程度、又は15角程度の試験片を用いて試験されているものが多いようです。

焼入れ後の焼戻し硬さなどの焼戻し温度と硬さなどにおいても、メーカーは独自の仕様を定めて実施していますし、その仕様も、安定した特性が出るように、個別に試験片の調製方法が定められているために、市販されている材料と異なる場合もでてきます。

高合金特殊鋼(工具鋼)などは、品物が大きくなると表面と内部で成分や品質が異なっているのは避けられませんし、質量効果の影響など、小さな試験片とは異なってきます。

熱処理後の検査では、普通は表面硬さしか検査することができませんので、内部の状態はわかりません。それらの内容はいろいろなところから知識を得る必要があります。


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