アルファ鉄(α鉄)   [a05]

純鉄で、約911℃以下で安定な状態の鉄をいい、α鉄、純鉄、フェライトなどとよばれて、同じ意味で用いられることも多いようです。

結晶構造は体心立方晶で、他の元素(普通は0.1%以下の炭素)を含む場合は、フェライトとも呼ばれます。


純鉄(α鉄)は常温付近では体心立方晶で磁性があります(常時性)ので、優れた磁性材料になります。(フェライト磁石)

その温度を徐々に高めると約800℃の手前で磁性が消失します。(消失する温度をキュリー点と言います)また、約910℃を超えると面心立方晶のγ(ガンマ)鉄(オーステナイト)に変化します。

温度を上げてオーステナイト(γ鉄)の状態にする操作を「オーステナイト化」といい、熱処理には重要な項目です。(しかし。純鉄は炭素を含みませんので、ここでは、温度によって、状態が変化するというだけの説明になっています)

磁性を失ってからγ鉄になるまでの温度域の鉄をβ(ベータ)鉄という場合があります。(鉄鋼では、α鉄・γ鉄が特徴的で、β鉄については、あまり説明されません)
もちろん、純鉄は炭素を含みませんので、焼入れ硬化しません。

鉄(Fe)は純粋のものが得られにくいため、0.01%炭素以下を便宜的に「純鉄」と呼んでいます。

下の図は、鉄-炭素の平衡状態図と呼ばれるものです。
鉄鋼の熱処理については、特に、炭素との関係が重要で、約2%炭素以下の「鋼」について対象になりますが、成分と温度によって鋼の状態が変わります。
その変化を利用して鋼の性質を変化させるのが焼入れなどの熱処理ですが、鋼はいろいろな元素を固溶するために、実際の鋼では異なってきますが、およその温度・成分の状態を示している図としてみておくといいでしょう。

鉄―炭素系2元平衡状態図

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(来歴)H30.11 文章見直し

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