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溶体化処理(ようたいかしょり)   [y16]

固溶化処理ともいいます。

合金成分を鋼中に溶け込ませた温度から急冷してゆっくりと冷却したときに析出する組織が生じるのを阻止する方法です。

オーステナイト系ステンレス鋼などで耐食性などを向上させるために行なう、基本的で重要な熱処理です。


固溶体とは、いろいろな元素が固体状態で化合してしているものをいい、鉄鋼は、鉄、炭素、その他の合金が溶け込んでいる固溶体といえます。

この固溶体の状態で、いろいろな熱処理(焼入や焼なましなど)をすることで、固体内の変化を行わせているのが熱処理です。(温度を上げて液体状態になっている状態は「溶体」といいます)

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溶体化処理の目的は、鉄鋼の熱処理では、オーステナイト系ステンレス鋼では、安定なオーステナイト状態の鋼にして、耐食性、耐薬品性を保持するため行いますし、析出硬化型のステンレス鋼も、析出硬化をさせるために必要な熱処理です。

急冷の度合いは鋼種や品物の大きさによって異なり、水冷しないといけない場合や空冷でもよい場合があります。


通常購入するオーステナイト系ステンレス鋼材は、溶体化処理されている状態にして販売されています。

しかし特殊な例としては、鍛造品や引き抜きなどの加工後に溶体化処理をせずに、軟化のための焼なましをされた状態のものもあり、この場合は、溶体化処理したものと異なり、着磁したり、耐食性や耐熱性が極端に低下している場合があるので、用途によっては注意する必要があります。



ステンレス品を溶接する場合は200℃程度以上に溶接部分の温度が上がるので、オーステナイトではない状態に変化してしまう場合があります。

この場合も、オーステナイトでないために耐食性などは損なわれます。このため、本来は、再度、1000℃以上に加熱して水冷する溶体化処理をして、非磁性で耐食性に優れた鋼にする必要がありますが、変形などが生じるために、それをしないで製品化している場合も見受けられます。

このような再溶体化処理をしないステンレス鋼でも、一般の普通鋼よりも耐食性が高いので、それで問題はないとして使用される場合が多いのです。

しかし、特定の環境で耐食性が必要な場合や着磁をしてはいけない品物などには溶接などの再加熱には注意しなければなりません。




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