レーザー熱処理        [r09]

レーザー加熱を用いる熱処理の総称です

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1~5KW以上の高出力レーザー光を照射して加熱し、レーザー光を移動すると品物の伝導によって急速に冷却されることで焼入れができます。

広範囲に行われている表面焼入れ方法には、高周波焼入れがあります。
これは、高周波の周波数によって硬化深度は1~5mm程度を得られ、ポリマー水溶液で冷却しながら焼入れします。
加熱深さも大きいので、冷却材を用いて冷却することで焼き入れます。

これに対してレーザー焼入れでは、硬化深度は1mm程度以下で、焼入れ部分に対して品物が十分大きい場合は熱伝導により自己冷却するので、ほとんどの場合は特別の冷却はしません。

また、高周波焼入れは焼戻しが必須であるのですが、レーザー焼入れの場合の焼戻しはほとんどされていません。

得られる硬さについては高周波焼入れと同様で、炭素鋼や低合金鋼では炭素量に依存した硬さが得られます。   

例えばS45Cでは(本来は硬化厚さが薄いので、微小硬さ計で測定しなければならないのですが、わかりやすいようにロックウェル硬さに換算すると)58~62HRC、程度の硬さに、また、SCM435では58~60HRC、SUJ2で62~65HRC程度の硬さがえられます。

レーザー光が届けばどういう形態でも加熱して焼入れできるので、コイルの形状に左右される高周波焼入れよりも自由度が高い面もあるが、高周波焼入れと同様に短時間加熱であるので、焼入れ性の良い材料や高炭素の材料は加熱条件によって十分な硬さが入らないものもあります。
適用に関しては、事前の検討が必要になります。

また、硬さ測定は焼入れ部分が微小であるのでロックウェル硬さなどでは非破壊測定することはできません。マイクロビッカースなどで断面を測定することになります。
実体検査が大変なので、数量がまとまるものは試験片による代替検査などが可能ですが、単品の場合は、結果の確認が難しいといえます。

これらのレーザー熱処理の考え方や問題点については、レーザー焼入れ自体が発展途上であり、これからいろいろ検討されて向上する段階で、現段階では、焼入れの効果は、製品を使ってみて判断されている段階であるといえるでしょう。


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