無芯焼入れ(むしん~)      [m12]

中心部まで硬化した品物にする焼入れで、反対語は「有芯焼入れ」です。

JIS用語の解説を見ると、無心焼入れを「ずぶ焼入れ」と説明されています。しかし、当社での「ずぶ焼入れ」はこれとは少し違っており、「部分焼入れ」「表面焼入れ」などに対応する用語で、「全体焼入れ」という意味あいで使われています。

「ズブのシロウト」というように、これは「全くの素人」という意味ですし、「ずぶ濡れ」という言葉には「全体」という意味があるので、「ずぶ焼入れ」という場合には注意が必要でしょう。

スポンサーリンク


近年は有芯・無芯という表現をほとんど聞かなくなっているので、いずれは消える用語のような気がしています。

焼入れした際に中心まで焼きが入るかどうかは、鋼材成分や大きさ、熱処理の条件などによるものですし、無芯・有芯のどちらがいいという問題でもなく、焼入れした結果で、内部の硬さが低下していなければ「無芯焼入れ」というだけのことで、ただ、過去の用語があって、「内部まで焼きが入っていません」ということだけの用語のような気がします。

焼入れ硬化する状態は、焼入れ性の低い鋼種では、中心まで硬いのかどうかは「Uカーブ」や「ジョミニ試験」結果のデータがあればある程度の推定はできますし、近年ではシミュレーションソフトを使ってアバウトの検討もできるようになっています。

しかし、実際に断面硬さや表面の硬さ分布などを厳密に推定することはそれに及ぼす要素が多くて、簡単には推定できません。

焼入れ性の低い鋼材のみならず、どのような鋼種でも、品物が大きくなれば、内部に行くほど硬さが低下していくことに変わりはありませんので、有芯・無芯の境界を決めるのも難しいことです。



↑記事のTOPに戻る

用語の索引一覧へ

あ行 あいうえお」
か行 かきくけこ
さ行 さしすせそ
た行 たちつてと
な行 なにぬねの
は行 はひふへほ
ま行 まみむめも
や行 やゆよ
ら行 わ行 らりるれろわ

スポンサーリンク


HP紹介

鉄鋼の熱処理全般について紹介
せん断刃物技術の基礎事項を紹介
第一鋼業のHPとお問い合わせはこちらから

↑記事のTOPに戻る