球状化焼なまし (きゅうじょうかやき~)  [k26]

【用語の意味】
炭化物を球状化させて、焼なまし硬さをより低くし、加工性などをよくする焼なまし。

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【関連する用語】
 完全焼なまし  焼なまし
【補足説明】

鋼を柔らかくて加工しやすい状態にする方法が完全焼なましです。それによって、鋼は機械加工しやすいように十分に柔らかく、結晶粒が調整された状態になリます。

これをさらに、共析組織(フェライトとセメンタイトが層状のパーライト組織)部分の炭化物を球状にする焼なましを「球状化焼なまし」といいます。
特に高炭素鋼では、球状化焼なましをすることで、さらに柔らかい均質な鋼になリます。

このことから、長寿命が要求されるベアリング鋼(SUJ2など)では、均質に球状化されている素材を求められることも多く、球状化された割合(球状化率)を規定するなどで高品質な状態の球状化焼なまし組織のものが要求されます。

一般的に、柔らかくして加工しやすくするためには、十分遅い速度で炉冷(炉内冷却)する「完全焼きなまし」が行われますが、層状の炭化物を球状化するためには、A1変態点(例えば700-750℃程度)付近で微妙な温度操作をするなどの温度や時間の操作が必要になることも多いようです。

逆に、高合金鋼の多くは、完全焼なましをするだけで炭化物が球状化するものが多いので、高合金工具鋼での「焼なまし」は最も硬さが低くなる方法をとられていると考えていいでしょう。

近年、高耐磨粉末ダイス鋼や粉末ハイスなどの高炭素高合金鋼では、焼なまし硬さが300HB以下には低下しないものもあって、適正に焼なましされていても機械加工がしにくいものがあるので注意しておく必要があります。

一般的には、150-200HB程度の硬さが機械加工に適していると言われていますが、鋼材カタログなどにある焼なまし硬さを確認しておくといいでしょう。

これらは硬い炭化物が多いことによるものであるので、非常に機械加工がしにくく、工具の摩滅も早いので注意する必要がある。

共析鋼の焼なまし組織例 共析鋼の完全焼きなまし組織(例)
共析鋼の球状化焼なまし組織例 共析鋼の球状化焼なまし組織(例)

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