熱処理用語の解説

ガス焼入れ(ガス焼き入れ)      [k13]

焼入れの際に、窒素ガスやアルゴンガスなどで冷却する焼入れ方法をいいます。

空気焼入れを「空冷」、水焼入れを「水冷」というように、ガスによる冷却をすることから、「ガス冷」という場合もあります。

真空炉や雰囲気炉で冷却を早めるなどでは、大量のガスを噴射して冷却しますが、この、ガスの圧力を上げて大量のガスで冷却する方法を「加圧冷却」といいます。


「ガス焼入れ」という用語はJISでは、「金属製品を所定の高温状態から、窒素、アルゴンなどの不活性ガスで冷却する処理」とあリます。

余談ですが、パソコンで「やきいれ」を変換すると「焼き入れ」になりますが、古くからの習わしで、熱処理業界では「焼入れ」と表示されており、JISでもこの表記になっています。

一般熱処理では、液化窒素ガスを気化して使用する場合が多く、アルゴンガスなど、その他の不活性ガスは高価であるため、通常の鉄鋼の熱処理の多くは費用の面で「窒素ガス」を使用しています。

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焼入れの際には、鋼を十分に硬化させる速度が必要なために、ガスを加圧して一気に大量に噴射する方法をとっています。

これを加圧冷却と言い、ガスの圧力を3~6気圧に高めて噴射することで油冷に近い冷却性能を謳う設備が多くなっています。

しかし、大量に噴射することはガスの費用面でも高価になるだけでなく、炉の構造から、噴射位置が限られるために、品物に曲がり(変形)が発生しやいこともあって、あえて流量を制限する場合も多いというのが実情です。


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(来歴)H30.12 文章見直し   R2.4CSS変更   最終確認R6.1月

用語の索引

あ行 あいうえお
か行 かきくけこ
さ行 さしすせそ
た行 たちつてと
な行 なにぬねの
は行 はひふへほ
ま行 まみむめも
や行 やゆよ
ら行 わ行 らりるれろわ

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