加圧冷却(かあつれいきゃく)    [k01]

雰囲気炉や真空炉などで炉中で品物を窒素ガスなどの気体で冷却する際に、窒素ガスなどの圧力を高めておいて、それを一気に噴射することで、冷却速度を上げること又はその冷却方法のことを「加圧冷却」といいます。


工具鋼などの熱処理では熱処理の仕上がりの外観が優れていることから、真空炉を用いて熱処理されることが多くなってきました。

鉄鋼用の真空炉の多くは、窒素ガスを用いて冷却をするタイプの炉が多く、焼入れ冷却時には、窒素ガスの圧力を上げて、それをタンクにためたうえで、焼入れ時にそれを一気に放出して、急速に噴射で冷却速度を早めた熱処理をする冷却方法を用いる場合が多く行われます。

ガス量やその流速を増やしていけば、油冷による冷却と同等以上の冷却ができるとされており、例えば、窒素ガスの圧力を高めて、6気圧以上の圧力でガスを流すなどで、油冷するのと同様に急速冷却ができる炉もあります。

ただ、窒素ガス量を増やすと、ガスをたくさん消費することから、熱処理費用が高価になりますし、ガスによる冷却速度を高めようとするには、大量のガスを一定方向に噴射しなければならず、このことで、品物の歪み(変形)が大きくなりやすいという欠点がでてきます。

金型などの精密部品などの熱処理では、熱処理時の変形が少ないことが重視されるために、炉の特性として充分な冷却能力が備わっていても、フルパワーで冷却しないで、油冷より遅い冷却で、できるだけ冷却時の変形を抑えるように作業されることが多い・・・というのが実情です。

変形を嫌ってガス流量を少なくすると、品物の冷却速度が遅くなって、焼入れ品質の問題が生じます。

たとえば、品物各部の硬さのばらつきが生じたり、内部の硬さが十分でなかったり・・・という目に見える問題以外に、冷却速度の低下とともに、じん性の低下などから、型寿命の低下が懸念されることもありますので、十分な検討をして、炉の冷却特性を把握しておかなけれななりません。



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