ひずみ取り焼なまし(ひずみとりやきなまし)   [h15]

歪み除去のために、荷重をかけながら加熱する処理をいいます。
焼入れ品(または調質品)では、焼戻しを兼ねるか、焼戻し温度以下で外力を付加して行うのが通例ですが、応力除去焼なましと混同される場合も多いので注意が必要です。


矯正時の応力を緩和するために行う低温焼なましの「応力除去焼なまし」と「ひずみ取り焼なまし」は混同されやすいのですが、ひずみ取り焼なましは、本来、ひずみを取るための焼なまし操作で、ひずみ取り作業が主体です。

そして、「焼なまし」という言葉には「やわらかくする」という意味合いが強いので、ひずみを取るために温度を上げて柔らかい状態にしてひずみ取りをすることということから、加工熱処理の一つだと言えます。
当社では主に、プレステンパーと呼んでいます。
治具に品物をセットして焼戻しを兼ねてひずみ取りをする方法も「ひずみ取り焼なまし」であり、焼戻し時の組織変化の助けを借りてひずみをとる方法です。
これは、1回目の焼戻し時で、かつ、できるだけ高い温度を採用するのが効果的で、硬さの制限があるため十分に温度を上げることができないので、このタイミングを外すと、うまく矯正ができませんので、そのタイミングを逃さないようにします。

「応力除去焼なまし」と言われる熱処理(当社では、歪取り焼戻しと言っています)は、冷間でのひずみ取り品などを後工程で加工すると、加工中に「振れ」などが出る場合があるので、加工前に温度を上げて内部応力を解放させる熱処理をする場合に行います。
通常は、品物の硬さが低下しないように焼戻し温度以下で行いますが、これによって応力が解放されてひずみ(曲がり)が増加する場合があっても、それはやむを得ないことです。

これらは混同しやすい用語ですので、熱処理を依頼する場合には、熱処理の目的をはっきりさせて事前に相談するとよいでしょう。



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(来歴)H30.11 文章見直し

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