半冷曲線 (はんれいきょくせん)  [h11]

鋼材の焼入れ性(焼入れによる硬化のしやすさ)を示す方法の一つです。

鋼材メーカーの日立金属(株)では、焼入れ温度と常温の中間温度(半冷温度)になるときの硬さを評価して、表面の硬さや丸棒の中心の硬さを推定する方法が考案されており、これを示したものを半冷曲線と呼んでいます。

市販されている焼入れ性の良い鋼種についてのデータがいくつか紹介されています。
これを用いて、大径材の表面硬さや中心硬さを推定することなどができるように工夫されています。

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半冷曲線の例(日立金属)
これは、焼入れ性が非常に高いSLD(SKD11)を、空冷で焼入れしたときの半冷時間と硬さを表した半冷曲線の例です。

SLDの焼入れ温度を1020℃、常温が30℃とすると、半冷温度を(1020+30)÷2≒525℃として、φ200の丸棒中心が焼入れ過程で525℃になるまでの時間が60分かかっていたとすると、この図から、①その中心硬さは52HRC程度になっていることや、②中心部が60HRCの硬さにするためにはφ100の材料を用いて、28分以内に525℃以下になるように冷却する必要がある…ということなどを推定できるものです。

しかし、これらは、主に焼入れ性の良い鋼種に作成されていますので、油焼入れしないと硬さが入らない鋼種などの半冷曲線はほとんどありません。

ここでは示されていませんが、さらに、空冷では十分な硬さが出ない大きい品物の場合は油冷することで冷却速度が上がるので、油冷の場合の棒径と硬さについて示した図なども作成されています。

このように、ほとんどの熱処理品の硬さは表面硬さしか測定できませんので、中心硬さが推定できることはありがたいことです。

その他の半冷曲線の例(日立金属)を示します。


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