バッチ炉 (ばっちろ) [h07]
熱処理では、一定の品物を炉内に入れて加工することを「バッチ処理」といいます。
このために、第一鋼業(株)の場合は、通常は横型の炉(前扉を開閉するタイプ)を「バッチ炉」とよび、それに対して縦型の炉(上ブタを開閉するタイプ)は区別するために「ピット炉」と呼んでいます。
これら「バッチ」処理に対して、連続的に加熱処理する炉は「連続炉」といいます。
このような「炉の呼び方」については、(熱処理にかぎりませんが)これらの装置を作っている会社であれば勝手に自由なネーミングをしていることも多く、特に決まった炉のタイプの呼び方や分類はありません。
当社でも、メーカーが付けた名前で呼ぶこともありますし、勝手に適当なわかり易い名前をつけて呼称しているものもあるなど様々です。
しかし、統一性のために、それとは別に一連の「炉番号」つけています。
このようなことから、「バッチ炉」と呼ぶ中にも、「自動バッチ炉」や「連続バッチ炉」と呼ばれるものもあるようです。
これらについても、使い慣れれば問題ないもので、正しい呼び方というのがないので仕方がないでしょう。
PR下は、第一鋼業(株)の熱処理設備の例です。
これらも適当な呼び方で、実際には、従業員でも呼び方が統一されていない物もあり、炉メーカーの名付けた型番で呼んだり、社内の設備番号で呼んだりしており、そのようなまちまちの名前を呼んでも、特に意識していないようです。(ただし、熱処理記録には設備番号に統一されています)
このように、炉の名前は「**さん」も「あだ名」もある・・・と思っておく程度でいいでしょう。
コンピュータ用語で「バッチ」ということを耳にしますが、[batch]の意味を辞書で引くと、パンを焼く場合の「ひと窯」のような意味があることから、そんな意味合いで名付けられたのかもしれませんね。
PR(来歴)H30.11 文章見直し R2.4 CSS変更 最終確認R6.1月