熱処理用語の解説

HQ-HT(えいちきゅー・えいちてぃー) [a12]

JISの加工記号で、焼入れ(HQ)・焼戻し(HT)のことです。
JIS B 0122加工方法記号 による表記で、HQ-HTは焼入れ焼戻しをいいます。

下は1978年版のJIS規格の熱処理関係の部分を引用したものです。

加工方法の記号は、Heat treatment(熱処理)は「H」で、その後に、Quenching(焼入れ)のQ、Tempering(焼戻し)のT、Annealing(焼なまし)のAなどを付け加えて、処理内容がわかるように考えられています。

JIS熱処理関係加工記号

近年、JISの規格内容については大きな変更がないものが多いのですが、現実的には、ここに示されている以上に加工の種類が細分化されているとともに、新しい加工方法がたくさん出てきています。


このために、JISの記号では対応しきれないことから、独自に加工記号を定めている企業・工場もあります。

例えば、熱処理でいうと、無酸化熱処理は「真空熱処理」「ガス雰囲気の熱処理」「ソルトバス」などがあり、さらに設備的に内容が細分化していることも多いのが現状で、その必要性で独自に記号をつけることは必然的です。

さらに、真空炉で焼入れして、大気炉で焼戻しするというように、工程の流れを記録する必要がある場合も多く、その他では、この加工記号を用いて加工費用を分類する・・・などにも使用できますので、こうなると、それらを区別できるように独自の加工記号を作る場合が出てきても不思議ではありません。

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しかし逆に、JISにはない記号を用いると、お客様にはわかりにくくなってしまいますので、納品書などには凡例をつけるなどの配慮が必要になります。

細分化すると便利ではありますが、複雑になって、わかりにくくなるのは否めません。


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(来歴)H30.11 文章見直し  R2.4 CSS変更   最終確認R6.1月

用語の索引

あ行 あいうえお
か行 かきくけこ
さ行 さしすせそ
た行 たちつてと
な行 なにぬねの
は行 はひふへほ
ま行 まみむめも
や行 やゆよ
ら行 わ行 らりるれろわ

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