熱処理関連については、JIS B 0122加工方法記号 に加工の方法を示した表示記号が示されています。
このうち、熱処理関係は「H」で始まる記号が用いられ、焼入れ焼戻しはHQ-HT、完全焼きなましはHAF … などの加工方法の記号があります。

JIS加工方法記号の熱処理については上記の工程記号が規定されています。
熱処理関連は「H」から始まり、その後ろに英語名からとった文字が付加されています。焼入れはHQ、焼戻しはHTで、焼入焼戻しはHQ-HT と表示されます。
これは古くからある規格ですが、熱処理関係の記号としては、あまり追加などもされていないようです。
現在のように加工やその詳細は多くなり、多様化した状況ですので、さらに新しい記号の規格化、細分化が追加されてもいいように思いますが、この記号体系も充分ではなく、全体を網羅したものにはなっていないようです。
このこともあって、各熱処理業の企業は自社対応しているところも多く、第一鋼業さんを例にすると、JISを基にして、さらに細分化した記号を独自につくって、それを用いられています。
例えば、光輝焼入れでは、真空熱処理と雰囲気熱処理を分けていますし、ソルト熱処理を温度や処理別に分類するなど、独自の表示のものになっています。
これらの独自な工程表記ろ決めて使うことで、第一鋼業さんでは、熱処理費用や工程別費用を分類して算出するための事務処理には便利なものになっています。
しかし、自社以外の方にはわかりにくいこともあるので、検査成績表や納品書などには、その凡例をつけて、お客様にわかるようにしながら独自工程記号を使用しているという状況です。
このようなJIS規格化が遅れていると感じるものは、JIS全般にわたってあると思いますが、本来、JIS規格は最低の品質レベルや内容を規定しているもの … だと考えると、規格改定を頻繁にするのは困る場合も出てくると大変なので、この規格分類でも、新しい加工方法などが出てきているとしても、JISに規定されるのにはかなり時間がかかることも致し方ないことといえるでしょう。
