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有効加熱帯|加熱炉の許容温度範囲で加熱できる寸法

加熱設備においての品物を許容温度範囲に保持できる寸法領域をいいます。

熱処理加工のためのJISでは、その測定方法や許容温度範囲が定められています。(JIS-B6911)

炉などの加熱設備の容量を示す場合に、内法(うちのり)寸法が示されている場合もありますが、JISなどに定める温度管理は、温度に関するトレーサビリティーとともに、加熱設備の温度精度が要求されます。

それを示すのが、品物を確実に熱処理できる寸法範囲を示すのが「有効加熱帯」の寸法です。

加熱炉の管理は重要な項目です

加熱炉などの熱処理用の加熱設備の温度精度については、JISなどの管理要求項目として、定期的に、炉の測温系の精度と、有効加熱帯における温度精度を管理することが要求されています。

この有効加熱帯の温度は、実際に品物を入れてたときに、目的とする温度が保証できる状態になっていることが必要です。

有効加熱帯試験で、大きな炉の場合では、鉄骨などを組んで、寸法範囲を決めた位置に熱電対をつけて、(ほとんどは品物を入れないで)温度を測定します。

また、真空炉や雰囲気炉でも定期的に試験をします。

加熱する目的温度に対して、一定時間その温度に保持した状態で、すべての点の温度が許容範囲にあることを確認します。

この状態での試験は、品物をほとんど入れていない状態で、「無負荷での有効加熱帯温度精度測定」といいます。

通常の許容温度範囲は、「目的温度に対して±10℃」程度ですが、特定の設備の焼戻し温度などは±5℃で管理しているなどもあって、設備の用途、目的によってその要求値は異なります。

一般的には、高温になるほど炉の管理は難しくなります。

温度精度が要求されると、有効加熱帯は炉の内法寸法よりも狭い範囲になります。

「有効寸法」という表現がありますが

これは品物が入る最大寸法という意味合いが強いものです。

だからこれが、「有効加熱帯の寸法」なのか、装入可能な内法寸法なのかは曖昧な場合があります。

JISやISO9001の認証を取得している工場では、有効加熱帯を外れて装入するばあいは、事前に打ち合わせて処理をしますし、もしもそれを外れて熱処理すると、目的の結果が得られません。

ただ、管理された工場では定期検査が行われているので、熱処理を依頼する場合には、特にこのような炉の寸法や精度などの特性を毎回打ち合わせすることも必要ありません。