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清浄度|高いほうが良い鋼と評価される

鋼中に含まれる非金属介在物の度合い(%)のことをいいます。

非金属介在物が多いと、伸び・絞り、衝撃値などの機械的性質が低下し、鋼では悪い影響がでる場合が多いので、一般的には、これが少ないほうがよい鋼と評価されます。

非金属介在物は、主に、熱処理(焼入れ)をするときに鉄鋼中に固溶しない「酸化物」「硫化物」などの非金属のものをいいます。

しかし、切削性などを高めるための快削鋼では、逆に、イオウやカルシウムなどはそれを添加してその特性を向上させている鋼種もあります。

清浄度は顕微鏡組織で検査します

清浄度は、通常は顕微鏡で組織検査して、硫化物系、アルミナ系、シリケート系、酸化物系などに分類して、その大きさや個数で鉄鋼の品位を評価する方法がJISで示されています。

近年はデジタル技術が進歩して、それらはコンピュータで画像処理して、その量などを算出できるようになっています。

高い硬さで使用するベアリングなどの部品用のベアリング鋼の主要メーカーである山陽特殊製鋼(株)さんが、「酸化物系の非金属介在物を低減することで転造寿命が飛躍的に伸ばした」という実績を公表するなどで、現在では、清浄度は寿命を伸ばす重要な要素と考えられています。

ただ、鉄鋼中に非金属介在物になる元素が製鋼中に固溶し、その後の熱処理などで析出して、炭化物や金属間化合物などと関係することもあって、非金属介在物を単純に減らすことにはいろいろな課題があります。

今日の鋼材と昭和末期のものを比べると、汎用鋼では各社の製鋼技術は飛躍的に向上していて、非常に鋼材の清浄度は高く、品位が格段によくなっているのを感じるのですが、近年でもごくまれに、小ロットで製造される高合金工具鋼などで、非金属介在物が早期破壊の原因になっている例が見つかることもあります。

しかし、現状では、それが問題になることはほとんどない … と言っていいくらい、最近の鋼材は良くなっています。

高清浄度鋼と言われるような鋼は、非金属介在物だけではなく、鋼中の残留ガスなどの量を低減することで高級化や工具の長寿命化が図られている鋼もあります。