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エッチング|金属組織を見るための腐食

顕微鏡組織を見るために金属の表面を酸などで腐食することをエッチングEtchingするといいます。

金属の顕微鏡組織は「ミクロ組織」という場合があります。

ミクロ組織を見るための手順

金属組織を観察するためには、観察する表面を鏡面仕上げをしたのちに腐食液を使って腐食した状態を観察します。

試料の調製は、マイクロカッター(水冷による切断といし)で切断した品物の切断面を#320程度の防水ペーパー(研磨紙)から順次に細かい番手に替えて磨いていきます。

そして、最終は#2000で仕上げた後に、さらに、アルミナ懸濁液による「バフ研磨」をして鏡面に仕上げます。

それを、通常の腐食液は3%硝酸アルコール液(ナイタール)を用いて、腐食(エッチング)をします。

目視で確認しながら、適当な腐食状態になった時に水洗し、アルコールで表面を洗って腐食の進行を停止してから、すぐに温風乾燥した状態で顕微鏡観察をします。

一連の作業は熟練を要します

使用する腐食液や濃度、時間等によって、組織の見え方は変わります。

このように、標準組織との違いを見るなどの組織観察は、熟練のいる作業です。

焼入れした状態の組織やステンレス鋼などでは、ナイタールでは腐食しないものもあり、王水などの強酸を使うこともあります。

腐食作業は、薬品の取り扱いや廃液処理などにも注意する必要があります。

表面の鏡面程度、腐食液の種類、濃度、腐食時間などで組織の見え方が変わりますので、これらの過程の操作は熟練や経験が必要です。

そのほか、微細組織を観察する「ミクロ組織検査」に対して、たとえばインゴットパターンや表面と中心の圧延状態などを見るために「マクロ組織観察」をすることがあります。

その方法は、機械研磨した面を濃塩酸を水で2倍に薄めて60℃程度に温度を上げた液中で、品物を1時間程度つけて腐食(エッチング)してから、その表面を洗い流して表面を目視で観察するマクロ組織検査を行います。

これは一例で、観察したいものやなにをみるのかという目的によって腐食の条件を変えることもあるので、この作業も、やはり経験的な要素があります。

下に、プロテリアル(旧:日立金属)さんのSLDの資料から、顕微鏡組織(ミクロ組織)の例を示します。

SKD11系統の材料の組織例